金沢のどんどこプロジェクト

 2009年度実施した、三和児童館、浅野町児童館、富樫児童館の三館と、関わったNPO5団体関係者が一堂に会し、本年度の振り返りの会を持ちます。すでにイベントがあって参加できないNPO団体もありますが、3年目の到達点を確認しあいたいと思います。

 日時 2010年3月14日(日)午後1時30分~4時

 場所 金沢市民芸術村「研修室」 (金沢市大和町1-1)

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 児童館職員さんと、子どもたちの間に高校生や大学生の素敵なお兄さんやお姉さんが入ると、何故かこども達は元気になります。三和児童館では、ここを卒業した男子大学生グループ、坪井大(だいちゃん)、室住 大地(だいち)、荒納 翔(しょうくん)の三人は、とても子どもたちに人気があります。
 そして三年を迎える三和児童館の「どんどこ」カラーは、ここにあります。

 9月5日(土)午後1時30分。児童館(3階)の下1階の三和公民館ホールで3年目を迎える「かえっこバザール」が開かれました。

 子どもがスタッフとして続々参加でき、自発性を育むこのゲームの仕組みに、お兄さんたちも今年はタジタジです。子どたちで志願したのは次の子たち。宇野あさみ、北村あやね、宮えりな、西山ひなこ、八田あんず、大矢あゆみ、坂下みゆ、川本はな、濱本れいな、坂下ゆうや、以上の10人は午前10時に集合し、準備に入りました。
 協力NPOの金沢エコライフクラブのみなさんと一緒に、バザールキットやおもちゃを運んで準備です。

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 三和小学校でも噂話が積もっての3年目。「不要なおもちゃを持って来て、欲しいおもちゃと交換できる」このバザールは大評判となってます。

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 「受付」「仕分け」「ゲーム担当」「会場整理」とそれぞれの係に分かれて仕事に入ります。おもちゃのない子や、もっとポイント(持参したおもちゃの種類や状態で3段階のポイントが受付でもらえます)を増やしたい子は、カエルの帽子をかぶってスタッフになって働くとポイントがもらえます。また、用意されたゲームに勝ってもポイントがもらえます。今年は「ゲームレース」「糸引きゲーム」が新たに加わり「輪投げ」「ジャンケン」と合わせて4つに増えました。

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 金沢エコライフクラブのおばさま達も、思わず参加してしまいます。

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 大興奮の1時間はあっという間に過ぎ去ります。

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 午後2時30分貯めたポイントで、優良おもちゃゲットのオークションがはじまります。ここはお兄さんたちの出番です。

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  こうして、拡大に拡大を重ねる21年度の「かえっこバザール」は熱狂の内に幕を閉じました。だらだらやるより、短い時間の方が、子どもたちは興奮するようですよ。
 来年からは自分たちだけでできそうですね!

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 2009年度の「秘密基地プロジェクト」は、「子どものための児童館とNPOとの協働」3年目に至るひとつのモデルケースとして報告するのに相応しい事業となりました。

 そのことを理解してもらうには初年度からの取り組みを追って説明する必要があります。
 2007年。「子ども達の心にブレーキをかけることなく、思いっきり遊ばせたい」という浅野町児童館、三浦さんの想いから、子ども達との話し合いを経て、日頃冒険遊び場づくり活動を展開している「自遊創生団」を軸に、「地域探検マップづくり」、「エコクッキングで夕食づくり」、そして全編を記録する「撮影隊」の4つのNPOが、一泊二日の「基地プロジェクト」に集結しました。当時、地域の大人たちは、その様子を遠巻きに、時には興味深く観戦されていました。

 2008年。事業の軸である「自遊創生団」だけで「秘密基地プロジェクト」を実施しました。三浦さんの協力で、夜に大人テントの中に地域の大人の方々を招待し、NPOとの交流会を実施しましました。次年度は「地域の力」でこの「基地プロジェクト」が実現できないものか、その方向性を探った会でした。

 2009年。三浦さんの声かけに複数の児童保護者やOBの方が動くことになりました。蓋を開けてみると、小学校を中心に活動している「父親ネット」。「愛と夢(あとむ)の会」。児童館在籍児童の母親達でつくる「母親クラブ」など、さまざな地域活動を担っている大人達が、「基地プロジェクト」を実現するために横断的つながりを持つ結果となりました。この年、NPOは後ろに一歩引き、援護に徹しました。
 そのことによって、この「基地プロジェクト」の内容ははるかに進化しました。至る所で基地づくりに夢中になる大人。その姿を見て張り切る子ども。いつまでも、いつまでも遊び続ける子ども。深夜大人基地で繰り広げられる大人達の「次年度への抱負」と「大人のドラム缶風呂」。。「次年度は秘密基地プロジェクトの団体づくり」と張り切るお父さんたち。

 「子どものための児童館」とは「大人のための児童館」であるのかも知れません。会社でも家庭でもない大人の居場所の「秘密基地」。学校でも家庭でもない子どもの居場所の「秘密基地」。

 NPOのプログラムが大人と子どもの垣根を崩します。「家庭中心」「我が子中心」の社会的な雰囲気からくる数々の無気力を、足元から元気に変えてしまうプログラムです。元気な児童館の取り組みは、児童館だけでは完結が出来ないものだと思いました。。

 九つのパートに分けた44枚の写真から、この取り組みの成果を感じ取ってもらえるでしょうか。

【①働く子ども】 結構働く姿も、三年目にはさまになってきました。

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【②働く大人】 至る所で子どもと一緒に働く大人の姿を見かけます。

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【③子どもの基地】 昨年度の段ボールも取り入れることで、広いスペースの基地が四つできました。

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【④大人の基地】足場から組み立てられた、今までにはなかった本格的なベースキャンプ。意外にも子どもたちは覗くだけで、なんとなく大人だけの聖域感をかもち出していました。

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【⑤遊ぶこども】お馴染みの木登りも随分達者になりました。至る所でたむろしたり、ふざけあったり何でも、遊びの道具にしてしまう、子どもは遊びの天才です。

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【⑥夕食】志願した子どもは手伝います。造ったテーブルや、広い自分達の基地の中でカレーライスが食べられました。

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 【⑦ドラム缶風呂】 恒例のドラム缶風呂。お父さんたちのサポートが輝きました。

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準備ができました。「おぉ~い!ドラム缶風呂に入る子は集まれ~!!」

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【⑧記念写真】首謀者のお父さん達(左)。そして浅野町児童館館長さん(右)。

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 いつも元気な三浦けいこたん(左)。お手伝いに駆けつけた「自遊創生団」のみなさん(右)。

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【⑨お泊り】夕暮れも深まり、蚊よけの準備。大人基地では晩餐の準備です。

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最後に、浅野町児童館の三浦さんから「どんどこメール」にレポートが届いたので、掲載します。

 石川県浅野町児童館、三浦です。初めて投稿します。よろしくお願いします。

 8月29日(土)30日(日)の二日間の日程で「秘密基地づくり」をしました。本当に秘密にならない「秘密基地」でしたが、今年は子ども基地が4つ、大人基地が1つできました。今年は、廃材やトラックの手配なども、お父さん達が協力してくれました。そして、29日のお昼から基地作りは、始まりました。

 初めて参加する大人の方や、基地といわれても、何をして良いのか分からない大人の方がいましたが、基地づくりが始まると大人も子どもも、夢中になって作っていました。今年の基地作りの中心メンバーは、1回目から参加している子ども達が何人かいたので、基地作りが、とても上手になっていました。

 大人の基地もできて、大人も子どもも皆、出来上がった基地に泊まりました。基地作りを見たお母さんは、「今年の基地は、どれも広くて、心地よくて感動しました」と話していました。嬉しかったです。

 カレーライス作りやドラム缶風呂と子ども達は楽しそうに遊んでいました。大人の夜の親睦会でも、3人のお父さんがドラム缶風呂に入りました。パンツ一つで・・・。

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二日目は、宝探しと「水鉄砲合戦」、頭の上につけた的を狙って相手の陣に攻め込み、陣にある的を射抜くというゲームで大人も子どもも、水にぬれながら、とても盛り上がって楽しめました。

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子ども達は、道具と材料があれば、ずっと基地作りをして遊んでいたいようでした。このような経験が子ども達の「生きる力」になると思っています。そして、大人も人間関係力の基礎の一つになればと願っています。

 これからもこの様に地域に根ざした活動ができればと思います。最後は、皆で片付けておしまいになりました。大人は、みなへとへとでしたが、子どもは、元気でした。

以上、NPO支援センターと児童館の協働構成でした。

 

8月29日(土)午前10時

 

DSCN4653.JPG 5月に子どもたちの植えたお米の赤ちゃんもすっかり大きく育ちました。
田んぼに「アートなかかし」を立てる作戦は、8月上旬富樫児童館の子どもたちの書いた「かかし絵」を元に、金沢市民芸術村アート工房のワークショックグループ「アート・アンツ」の手によって部品化され、8月29日に、子どもたちと一緒に組み立てて、行う予定でした。

 ところが、8月中旬に富樫児童の学童の子どもに新型インフルエンザが複数人発見され、急遽夏休み中の行事が全て中止という事態になってしまいました。

代替の日程調整も、夏休み以後の「児童館フェスティバル」の準備に入るため確保できず、せっかく子ども達40人程が「かかしの絵」を書いて届けてくれたので、これにチャレンジして「アートアンツ」でかかしを作り、「NPO法人一歩一歩楽園」さんと一緒に田んぼに立て、悔しい思いをしている児童館の子ども達に見てもらおう。という作戦に変更となりました。

 5月に富樫児童館の子どもたちと一緒に「田植え」を行った、田んぼの所有者である「NPO法人一歩一歩楽園」の林さんたちも、若者のの心意気に大変喜んで、一緒に立てることになりました。
 この話を聞いて、当日は富樫児童館の開敷館長さんもお孫さんとお見えになり、館長さんご自身も田んぼに入り、大人の気持ち一杯のどんどことなりました。

 

DSCN4633.JPGのサムネール画像 DSCN4632.JPGのサムネール画像               「アートアンツ」渡辺さんの車から二体の「かかし」が運ばれました。

 

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 「一歩一歩楽園」の林さんと「アートアンツ」の渡辺さんは初めての出会いとは思えないほど呼吸ぴったりです。かかしの重さで足が田んぼに埋まりながらも中に入っていきます。

 

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 脚立を立てて、1体目の「火の球かかし」が立ちました。

 

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 残りの一体「宇宙人かかし」は立てやすい田んぼの角にしました。

 

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 開敷館長さんは膝まで埋まって汗びっしょり(左)。「一歩一歩楽園」代表理事の宮下さん(右)も終わり頃に見えて、秋の収穫祭と、今回の「アートなかかし」をつなぐ企画を考えましょうと、お話されていました。

 「アートアンツ」にとって、まったく分野の違うNPOさんとの協働も、「子ども」という共通のキーワードの中では汗して働く仲間のようでした。制作中の様子など「アートアンツ」のブログをご覧ください。

下のバナーから入っていただけます。

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5月16日(土)午前10時 山科町 NPO法人一歩一歩楽園農場にて。

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お米の赤ちゃんです。これを一歩一歩楽園の方々に教わって、これから植えます。

 

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その前になんだかとても熱心な説明を聞きます。昔の方法で田んぼに線を引くのだそうです。

 

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はじめはおそるおそる。ぐちゃぐちゃして気持ち悪いんですが、あったかぁぁ~

 

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慣れたら大丈夫。あっと言う間にみんな どろんこだ!NPOのおじさんで記録隊の人。とっても本格的でびっくり。

 

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一歩一歩楽園の林おじいちゃんと、富樫児童館厚生員の大西さんです。

 

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なんとかどろを落とさねば!お昼が食べれない!!ゴシゴシ。。ゴシゴシ。。

 

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たるの中がどろ落とし一番だけど。。順番が待てないから田んぼの水路で洗っちゃえ!!

 

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やっとこお昼。。。みんなで植えたお米の赤ちゃん。大きく育て!美味しく育て!!

「どんどこ」の出会いが、産まれてはじめての体験をつくってくれました。ありがとう!!

 

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今年も、より楽しいプロジェクトを予定中です。
スタッフ一同頑張りますので、ご期待下さい! 

■プログラム2

タイトル

夏休み、おもしいげん(面白い)あそび

協力NPO

NPO法人 かなざわ総合スポーツクラブ

日時

2009年 7月24日(金) 8月11日(火) 8月25日(火) 夏休み中 10:00~11:30

場所

三和小学校体育館

狙い

体がくたくたになる「運動あそび」を子どもに知ってもらいながら、いつも一緒に遊んでいる三和児童館お兄ちゃんたちのインストラクター養成をめざし、「子どもは元気に遊ぶ」ことを定着させる・

概要

いろいろな「運動あそび」を1時間30分ほど行い、体力づくり、仲間づくり、コミュニケーションづくりを行う。
連続開催することで、大学生ボランティアへの指導も兼ねる。

■プログラム1

タイトル

お兄ちゃんたちの「かえっこバザール」

協力NPO

金沢エコライフくらぶ

日時

2009年 9月5日(土) 13:00~16:00

場所

三和公民館ホール

狙い

児童館のこども達に人気のお兄ちゃんたちが子どもたちのリーダーとなって「かえっこ」バザールをこどもたちと一緒に運営する。

概要

「金沢エコライフくらぶ」が大学生児童館ボランティアのお兄ちゃんたちに「かえっこバザール運営」の勉強会を持つ。
当日、児童館に集まった「おもちゃ」+金沢エコライフくらぶが持ち込む「おもちゃ」でお店をつくり、お兄ちゃんたちの指示で子どもたちが役割を担って運営する。

■プログラム1

タイトル

地域の力で秘密基地

協力NPO

仮称・浅野町基地プロジェクト(浅野町児童館周辺の地域の大人グループ)

日時

2009年 8月29日(土)、30日(日)

場所

浅野町児童館隣の公園

狙い

昨年のNPOと地域の大人との交流から生まれた「地域の力」を実施してみる。

概要

地域の人たちが集めた材料を使って宿泊ができる程度の基地を公園につくる。
大人と子どもたちが協力してカレーライスを作って食べる。
公園の大人基地で、地域の人たち同士の交流会を、子どもたちの就寝を見守りながら行う。

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「子どものための児童館とNPOの協働事業(NPOどんどこプロジェクト)」は、
(財)住友生命社会福祉事業団が協賛しています。