沖縄県浦添市立森の子児童センター
沖縄県浦添市
地域防災キッズプロジェクト
協力NPO |
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その他協力者・関係者 |
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開催場所 | 浦添市立森の子児童センター |
目的 |
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概要 |
※採択時の情報です。新型コロナウイルス感染拡大予防のため内容が変更になる場合があります。
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沖縄県浦添市立森の子児童センター
連絡先
住所 | 〒901-2122 沖縄県浦添市勢理客1-4-1 |
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電話番号 | 098-874-7610 |
レポート
当日の様子
キッズプロジェクト:第1弾
地域防災キッズプロジェクトの任命書授与式を開催後に、地域の避難所施設となっている企業を見学、子どもたちからでた疑問をインタビュー形式で聞き取り、解決から学びへ繋げると共に、防災キャンプで必要な物(避難する時の防災グッズ)を各グループに分かれ購入しました。これまでの経験から、グループ内で相談して、自分達だけでなく、他の人のことまで考えられる姿が見られ、しっかりと学びに活かされている事が実感できました。午後は、メンバーの絆を深める遠足へ出発。楽しい1日となり満足な子どもたちでした。
キッズプロジェクト:第2弾
NPOキーパーソン21による、わくわくエンジンの講習をリモートで開催し、自らのわくわくする元(もと)を発見しました。自分がどんな事にわくわくするのか自分理解を深めました。「自分ってこうなんだ!」としっくり感じている様子に、今後の活動(未来)に活かせていけると期待が持てました。
キッズプロジェクト:第3弾
NPO法人防災サポート沖縄による防災学習を行いました。防災士による実際起こった災害の話を真剣に聞くなかで、避難所での役割などをしっかり理解し、「避難所はホテルじゃありません!」と、自助・共助・公助が大切だと言う事を感想で述べていました。
キッズプロジェクト:第4弾
避難所体験として児童館での1泊防災キャンプを実施しました。ライフラインを止め、いざという時の学びを実際に体験し、生きるために何が大切なのかを身をもって学びました。毎日の生活が当たり前ではない。もしもの時、自分に何が出来るかを一人ひとりが考え動けている姿が見られました。
キッズプロジェクト:第5弾
これまでの体験を通しての防災についての学びをまとめたリーフレットを作成しました。地域避難訓練参加の大切さを伝えると共に、いざという時の学びをまとめました。地域への発信として完成後は配布と、地域へ向けた発表を予定しています。
関連した取り組み
- 地域避難訓練実行委員会を計3回(予定:現段階で最後の開催がまだ実施されていない)設け、今年度の地域避難訓練について話し合いました。新型コロナウィルスの感染拡大に配慮し、地域避難訓練は中止となりましたが、コロナ禍の中でも出来る内容がないかと、執行部を立ち上げ「地域住民への意識調査と、防災への意識向上を目的としたアンケート」を勢理客地域2000世帯へ実施し、防災特集として自治会だよりに結果を報告しました。
- 保護者に向けてキッズプログラム説明会を設け、内容の趣旨説明を行いました。
よかったこと
認定NPO法人キーパーソン21との取組みでは、自分自身の「わくわく」が何なのかをビンゴゲームで楽しみながら見つけ出していく事で、自分理解に繋がり、今後の活動への意欲やヒントになるのではないかと期待が持てました。参加した高校生は、キーパーソン21の全国リモート報告会に参加する事が決まっています。『自分が好き』だと言う事を報告会に向けた話し合いで聞くこともでき、以前不登校で色々な悩みを持ち、自信がもてなかった時代から彼女を見守る中で、1番の成長を感じた嬉しい言葉でした。また、防災キャンプでは、自身の「わくわく」を発揮し、子どもたちの行動に助言する中で、高校生としてリーダーの役割を実践していました。今回の体験から、彼女の自己肯定感向上と、更なる自信に繋がる事に期待しています。彼女の成長とたくさんの気付きにこれからの活躍が楽しみです。
NPO法人防災サポート沖縄での研修では、防災士による災害についての研修に子どもたちが静かに聞き入っている姿が印象的でした。実際に防災キャンプ中に、研修で習ったダンボールスリッパをみんなで作ると、こんな風に自分の命を助ける事に繋がるなんて知らなかったと、集中して作業をしていました。キャンプで得た学びを誰かに教えたいと言う感想もあり、ここから発信していける事への大切さを実感しました。
こどもたちの声
- 第1弾~第5弾まで、「またやりたい」「来年はこうしようと思う」と意欲的に参加する中で、防災に関しては「命を守る方法として、避難所での役割(出来る事)は何だろうと、考える事が大切だとわかった」「普段の生活が当たり前ではない」「ライフラインがなくなる事がとても大変だと分かった」「もしもの時の連絡方法や、みんなで協力する事が大切だ」などと、感想を述べていました。
- 津波避難ビルの見学では、「台風の時に一番売れる商品は何ですか?」「災害が起きたときの為に工夫していることはありますか?」「災害が起きたらどこから逃げるんですか?」等の質問を自分達で考えインタビューし、疑問を理解、解決、学びへと変換し「知らなかった~!!」「周りに教えよう」と目を輝かせている姿が見られました。また、そこで防災キャンプに必要な物を自分達で考え、買い出しする場面では「これは絶対必要だ」と非常食を主に買っていた前半(自分達のグループ分)から「これを食べるには水とコンロが必要だよ、コンロを自分達が買うから、食料の購入をお願いしたい」などと、他のグループと協力して、防災キャンプに参加するメンバー全員のことを考え動ける事が出来ていたのには、驚きました。
- NPO法人防災サポート沖縄の研修に参加して、「避難所はホテルじゃない。一人ひとりの役割がある」「自分の命は自分で守る」「災害には色々な種類がある。竜巻は色んなところで起き、大雨は川が大変な事になる。大雪で亡くなる人もいる。沖縄は雪が降らないと油断してはいけないことがわかった」などの声がありました。
協力NPOの感想
- プログラムでは、センターの子どもたちは、職員の皆さまとともにたくさんの好きを言葉にして、自分の動き出さずにはいられない原動力のようなもの"わくわくエンジン®"を発見しました。すでにある安心安全な関係性の中で、この度プログラムをご提供いたしましたが、すでによく知り合っているようでも、プログラム中に自分にも互いにもさらなる発見、気づきがあったとのことはなによりでした。
- キャリア教育プログラムでの関わり合いの中で、子どもたちも職員の皆さまも"自分を認め、互いを認める"ということをさらに深めていらっしゃいました。その様子を拝見し、こちらにも感動が多くありました。子どもたちのプログラム後の感想、その後の防災での活動レポートも共有していただき、きっかけであるプログラムを最大限活かしてくださって感謝しております。
- 子どもを育むということにおいて、お互いのリソースを出し合い、協同する意味を深く感じました。
- 今回の取り組みのひとつの形として、今年の3月28日、キーパーソン21のイベントの中で森の子歴12年の高校3年生の女の子がこれまでの変化を発表してくれます。プログラムの中で彼女が語ったのは"児童センターに恩返しがしたい"でした。子どもも大人も自分自身のわくわくエンジン®の発見を通じて、自分の強みが地域の魅力とつながり、さらに力強い未来が描けますように今後もご協力できればと考えております。(キーパーソン21:Aさん)
- 児童センターとあまりご縁がなかった私にとって、児童センターって地域を支えるためにこんなにたくさんの機能があるんだ!と驚きでいっぱいでした。子どもや家庭と継続して長く関わり、センターという場所や職員さんが「居場所」として安全基地になってくれるというのは、今の沖縄の社会にとても求められている役割だと思います。「地域で子どもを育てる」を体現している場所だと感じました。また、職員の皆さんが細かく連携を取りながら子どもたちの成長を見守り丁寧に接している姿が印象的です。親でも先生でも福祉関係者でもない絶妙で心地の良い距離感だと思います。若い職員さんが多く活気がありますし、年齢の高い利用者さん(高校生とか)と一緒になって運営しているのも本当に地域のコミュニティーから子ども・若者が育っているなぁと感動しています。(NPOキーパーソン21沖縄:Bさん)
- 子どもたちから「児童センターは第二の家」とか「恩返しがしたい」など関わってくれた大人たちや地域に対する感謝の気持ちを表す言葉が自然に出てきたことは感動的でした。職員ひとりひとりがいかに真摯に子どもたちと向き合ってきたか、その結果が信頼関係や地元愛となって表れているのですね。そういう場に立ち会わせてもらえたことに私自身も貴重な経験をさせてもらえたと感謝しています。この子たちがいつか大人になって地域に戻ってきて次世代にその想いを語り継ぎ、そこで子育てしていくという「循環」が生まれた最高ですよね。まさにこれこそが本物の「地域創生」ではないかと思います。10年後の子どもたちがどのように森の子児童センターの絆をつないでいくか、想像するとわくわくします!(キーパーソン21沖縄:Cさん)
- 職員の方々の子どもたちへの関わりから、人は温かい繋がりの中で成長する事を改めて感じました。(キーパーソン21沖縄:Dさん)
- いざという時の対応を知っている事で、命は助かります。自分の命を自分で守れるように、日々の心がけが大切です。コロナ禍で、どんな防災キャンプが出来るのかみんなで考えていきましょう。避難所はホテルではない事をしっかり理解し、自分がどんな役割が出来るかを考えてられるといいですね(NPO法人防災サポート沖縄:防災士Eさん)
その他協力者の感想
- 子どもたちの活躍の場を一緒に考え、是非親御さんにも見ていただきたい。(民生児童委員)
- 子どもたちの学びを地域発信と共に、同世代の子どもたちにも発信できたら良いと思います。(取材していただいた地元新聞記者より)
- 地域避難訓練を継続的に行う事が大切なので、コロナ禍でも出来る方法を考えて開催したい。(地域避難訓練実行委員 近隣保育園園長)
- 子どもたちの活躍は、是非地域へ報告の場を設けて、取り組みを知っていただきたいと思います。(防火女性クラブ)
- 防災キャンプを担当して、相手の事を考えて行動する子、自分の事を第1に考えて行動する子、それぞれいたが実際に災害が起こったときに子どもたちがどういう動きをするのかを見る事ができた。災害はいつ起きても不思議ではないので、今回のような防災キャンプを経験できたという事は、今後の人生において非常に有意義な経験になったのではないかと思う。いかなる状況で災害が起こっても、子どもたちが自ら考えて対応できるよう今後も活動を継続していきたいと思う。(児童センター 厚生員)
- 防災キャンプでは、小学生の意外な一面が見る事ができました。自分達で考えて動く姿など、助言しながら見守るのが面白かったです。(高校生 OG)
- 阪神淡路大震災を実体験した方からの実際に話しを聞くことが出来、自分ごととして考え、意識し行動にしていく事が大切だと実感しました。 (防災学習参加者)
児童館担当者の感想
- コロナ禍の中で取組みが予定通りに開催できず、子どもたちの取り組みへの意欲の継続が難しかったです。しかし、コロナ禍でも出来る方法を考え挑戦できた事は、コロナ禍だからこその学びに繋がり、子どもたちの中にもたくさんの知識として残っている事に嬉しく思います。自分達が住む地域で、もしもの時にどんな役割ができるか、今回学んだことを家庭に持ち帰り、家族や地域の大人へ共有する事で、防災の意識付け、また地域避難訓練への参加意欲へと繋がっていけることに期待しています。普段あまり関わりのないNPOとの繋がりがもてた事で、今回をきっかけに定期的に連携し、一緒に行事を実施していけたらなと思います。(館長)
- 予算がつく事で、昨年体験する事が出来なかった事を実施する事ができ、たくさんの学びを得る事ができました。専門知識を持っている人から話を聞くことで、避難所で使える知識を身につけ防災キャンプではその知識実践に移す事が出来ました。防災キャンプでは、他者にも意識を向けられる様になっていて、子どもたちの変化を感じることができました。学んだことを自分のものにして、何かあったときに自信を持って行動できたらいいなと思います。(厚生員)