NPOどんどこプロジェクト

NPOどんどこプロジェクト 2013

ボランティア仲間九州ラーメン党

熊本県上益城郡益城町

地域の障害児・者を理解するプログラム

タイトル 地域の障がい児・者を理解するプログラム
実施児童館 益城町児童館(益城町保健福祉センター内)
その他協力者・関係者 とっておきの芸術祭in熊本実行委員会、特定非営利活動法人さをりひろば熊本さをり会ボランチ、熊本総合医療リハビリテーション学院
開催日時
  • 8月27日(火)14時~16時
  • 8月28日(水)10時~12時
開催場所

益城町保健福祉センター交流室、益城町児童館

目的 地域には多くの障がい児・者が住んでいます。彼らを理解してもらう場がなかなかありません。そこで、児童館と一緒にクッキーを作ったり、いろんなアートを一緒に楽しんだり、制作して触れ合う中で、徐々に理解が深まることを期待して、このプログラムを行います。また、さをり織りで織りつないだ布、各種アートで創った作品で送っていいものは、子ども達の一言メッセージを添えて、東日本大震災被災地の児童館へ送ります。
概要

<わくわくクッキーつくり>(定員30名)

障がい児・者と一緒にクッキーづくりを体験し、できたものを一緒に食べることで障がい児・者の理解の場とする。

<わくわくアートフェスタ>

誰でも楽しめる人形劇や音楽を鑑賞したり、誰でも出来るいろんなアートを用意し、遺書に制作すること、お互いを理解し合う場とする。

(例)さをり織り、さをり人形、アイスキャンディー棒アート、カラーウールアート、ダンボールアート、旗、さをりファッションショー、人形劇、手話ダンス、中南米音楽、バンド演奏など)

<わくわくアートフェスト作品展>(8月28日~9月4日)

わくわくアートフェスタで制作した作品を益城町保健福祉センターの廊下に展示し、保護者や地域の方々にみてもらい、障がい児・者理解の場とする。

レポート

当日の様子・子どもたちの声・よかったこと

当日の様子

8月27日(火)14時~16時
まず、人形劇団チャパによる「人形劇」を楽しみました。演目は、「ころころパンケーキ」「こうさぎプロッシー」の二つです。子どもたちは、食い入るように人形を見つめ、人形の言うことに反応します。笑ったり、手を叩いたり、人形の名前を読んで大喜びです。そよかぜ福祉作業所のメンバーも人形劇を楽しんでいました。
次に、日本手話ダンスひかりによる「手話ダンス」でした。曲目は、「補助犬トリオ、小さな世界、上を向いて歩こう、めだかの学校、まほうのことば、さんぽ、ふるさと」です。最初は、手を動かすのに慣れてないので、動きが鈍かったのですが、最後の方は、手を動かして、踊る子も出てきました。
最後は、ケナ・クンパによる「ケーナ演奏」でした。曲目は、「アンパンマンのマーチ、さんぽ、君をのせて、花祭り、コンドルは飛んでいく、熊本サプライズ」と子どもたちが知っている曲と、親が知っている南米の曲とが上手く加味され、最後は熊本で有名な「くまモン体操」をケナ・クンパのメンバーが踊って、一日目を終わりました。

8月28日(水)10時~13時
今日は、アートを存分に楽しむ日です。前日に準備された各アートコーナーに、学生ボランティアが配置され、準備万端整ったところで、子どもたちの入場です。アート券を持った子どもたちが、自分のやりたいアートコーナーに散らばりました。

「クッキーつくり(担当:松崎仁美)」は、受付1日目に定員に達した人気コーナーです。2階の調理室に30人の子どもたちと親が行きました。ここでは、そよかぜ福祉作業所のメンバーが一緒にクッキーつくりをします。エプロン姿の子どもたちはやる気満々です。できている生地を使っていろんな形作りを楽しみました。オーブンに入れて、後は焼きあがるのを待つだけになったところで、1階の多目的室に移動し、今度はアートに挑戦です。

「さをり織り(担当:児玉清美)」には、子どもたちだけでなく、大人も夢中になり、無心に色を選んで織っています。9台の織機がフル稼働です。途中で待ちの行列ができ、織っている子どもたちに交代を促さなければならないほどの人気です。もう少し織りたかったという顔で交代してくれる子どもが印象的でした。素敵な色合いの布が出来上がりました。

「さをり人形(担当:広瀬順子)」は最大の人気コーナーです。50人を超す子どもたちが集まり、人手が足らず、隣のコーナーに助けをかりるほどです。まず、フィルムケースにボンドでさをりの布を巻きつけます。次に、軍手の指に毛糸を入れこんである頭に帽子をボンドでくっつけます。その頭をフィルムケースにボンドでくっつけます。最後に、ビーズやスパンコールを使って眼や口や服や帽子の飾りを付けたら、可愛いさをり人形の出来上がりです。

「ダンボールアート(担当:藤野忠利)」も人気コーナーです。まず、ダンボールに顔、腕、体、足を黒で描き、カッターで切り抜きます。次にボンドでくっつけて形を作ります。最後に、黒が乾いたところで、好きな色で各パーツをぬって完成です。それぞれの個性あふれる大きな自分が出来上がりました。

「カラーウールアート(担当:光澤和代)」には、そよかぜ福祉作業所のメンバーも来て、楽しそうにボンドでカラーウールをコルクボードにくっつけていました。中には、来月オープンする「益城エリムキリスト教会」のことを考えて、十字架を描いているメンバーもいました。子どもたちは、カラフルなカラーウールをコルクボードにボンドでくっつけて、それぞれの感性を表現していました。

「アイスキャンディー棒アート(担当:住吉すみ子)」は、アイスキャンディー棒をボンドでくっつけて四角に作り、毛糸を経糸に張ってある物が土台です。そこに、カラフルな毛糸とビーズやスパンコールが飾りとしてあります。まずは、カラフルな毛糸を自由に使って織ってもいいし、ぐるぐる巻いてもいいし、それぞれの感性で仕上げます。そして、ビーズやスパンコールをボンドで飾りつけて完成です。小さな10cm足らずの世界が光り輝いています。

「野菜アート(担当:城本真澄)」は、農家の人達が持って来た小さな可愛い野菜が素材です。子どもたちは、爪楊枝やシールなどを使って、思いもかけない創造的な作品を創ります。子どもたちは可愛い作品を大事に持ち帰っていました。

子どもたちの声 「見てみて」」と創った作品を、目をキラキラとして見せに来ました。クッキー作りの型抜きを終えた子どもたちが「今焼いているから。」とニコニコ顔で下のアート会場に行っていました。さをり織りでは、「ほら見て、ふわふわだよ。」と糸を見せながら話しかけてきました。野菜アートでは,一人でいくつも作品を創り、「これはお父さんに見せるんだ。」と大事そうにダンボールに入れて持って帰っていました。
よかったこと

まずは、子どもたちが沢山参加し、ニコニコと人形劇や音楽、ダンスなどを楽しみ、クッキーつくり、各種アート(さをり織り、さをり人形、ダンボールアート、カラーウールアート、アイスキャンディー棒アート、野菜アート)を存分に楽しんだことではないでしょうか。

つぎは、長年培ってきたいろんな団体や個人とのネットワークが、短期間の取り組みでも、力を発揮したことです。
IMG_4038.jpg IMG_4165.jpg

児童館・協力NPO・その他協力者の声

児童館担当者 準備から当日、片付けまで、何から何までしてもらって、とても感謝しています。子どもたちもたくさん来て、喜んで作ってくれました。いろんなコーナーがあって、子どもたちがいろんな物を作れてよかったです。来年もぜひ、やりたいです。
協力NPO

1回目の取り組みとしては、大成功ではなかったでしょうか。まず、我々NPO法人と町の共催行事として取り組んだことは意義深いものです。それによって、町の広報や児童館のニュースに載せることができましたし、町内の保育園・幼稚園・小中学校・公共施設にポスターを掲示することもできました。

次に、多くの団体・個人と協力して取り組めたことが、大きな力を発揮しました。参加者の受付や名簿整理、袋に名前張り、チケットの発行、飾り付けなど細かな作業をしていただいた「益城町児童館」、多くのアーティストや講師を仲介し、各種アートの材料を準備してくださった「とっておきの芸術祭in熊本実行委員会」、9台の織機を用意し、子どもたちに織り方を指導していただいた「NPO法人さをりひろば熊本さをり会ボランチ」、面白い形をした野菜を用意し、子どもたちの豊かな発想を引き出していただいた「ましきメッセもやい市」、クッキーの材料の準備から作り方の指導、利用者の参加などをお世話いただいた「そよかぜ福祉作業所」、20名を超えるボランティアを派遣していただいた「熊本総合医療リハビリテーション学院」など、多くの皆さんの協働でこのアートフェスタが成功したと思います。

最後に、参加したそよかぜ福祉作業所の利用者が「人形劇が楽しかった。さをりが楽しかった。子どもたちが元気いっぱい動いていた。司会をしてよかった。アートフェスタは全部良かった。」など、楽しんでもらえたことは、本当にやって良かったと思いました。

その他協力者の声 宮崎の現代っ子センターの藤野忠利氏の感想です。

わくわくアートフェスタ、益城児童館の行事は成功でした。良かったですね。新しいセンターで合理的な運営が出来て、今までのどこよりもワークショップがやりやすかったです。センターの担当女性職員の人は目端がきいて助かりました。行事は、中心の人がウロウロしなくて、いつも見える所へ居てくれると安心します。この女性の人は、よく気の利く人でした。まず気配りがよく、初めてのセンターの利用の手助けをしてもらえました。

子どもたちも沢山来て、切れ目なく流れました。家へ持ち帰るのがうれしそう。ダンボール人間と並んで写真とっていて、見たら良い写真がとれていました。1枚の写真は5人へ話します。写真は携帯をのぞき込むより紙焼きすると、多くの人々が見て話題となります。おじいちゃん、おばあちゃんが喜ぶでしょう。行事は牛のよだれです。人から人へ、とぎれることなく伝わり広がります。プツプツ切れるのはおしいです。

初めての益城の印象は良かったです。この上、おいしい食事とコーヒーがあれば文句なし。どこかうまいレストランを探しておきましょう。(当日走って探すのはアカンです。)

ケナクンパのメンバーの感想です。ブログから転載。

8月27日 わくわくアートフェスタの第1日目でした。人形劇、手話ダンス、そして最後にケナクンパのケーナ演奏というプログラムだったのですが、子どもたちがいっぱいのはずが??(200人位子どもたちが来ます。…事務局注) 

夏休みが終わって新学期が始まったせいか(益城町は、夏休みの最後の二日間がイベントの日でした。…事務局注)、小学生のこどもたちの姿が見えず お母さんと一緒の小さな子供たちがチラホラで 想像と違っていました。プログラムに魅力がなかったのか、あるいはPR不足なのか、日程が悪かったのか イベントの企画は難しいものですね。チラシやポスターなど丁寧に準備されていたスタッフの方々のご苦労を思うと 残念でたまりません。会場の益城町児童館は まだ新しく、広々とした気持ちの良い施設でした。第2日目の28日には クッキーつくりやさをり織りなどのワークショップも企画されているので もっとたくさんのこども達が集まってくれるのではないかと 期待しています。

さて肝心の演奏の出来映えは?う~ん今度のビール工場見学(8月30日…事務局注)の時にでも 1人1人に感想を聞きたいです。(^_-)練習の成果が 表れてうまくいったときにはホントに嬉しいです。(君をのせては直前のパウルさんの言葉のおかげで案外うまくいったかなと個人的には思いました(^^)/) 

わざわざ聴きに来てくださったアベントスさんからは花祭りは高音がよく出て自分たちのものになっているとほめて頂きました。新コンドルもまだ短い練習時間の割には 後半の速い部分も揃っていたとのことでした。やはり客観的に聴いて頂くということはありがたいことですよね。具体的なアドバイスが一番役に立ちます。

それにしても つくづく残念だったのは新コンドルの入りの部分、練習の時にはあんなにうまくいってたのに・・・・・本番にはハプニングがつきもの?! 初デビューの新コンドルは まだまだこれから進化させていきましょう!サンポーニャやチャランゴでもっとよくなっていく予定(?)です。♪♪
そしてまたしても練習の時とちがったステージの並び方やマイクの位置、いい加減ではいけないと反省です。(特に伴奏の位置、音の大きさなど)
でもいちばんよかったことは全員が揃って参加できたこと。最近ご無沙汰のケーンさんも来てくださって、久々に15人フルメンバーで演奏出来ました。(お客様が多かろうが少なかろうが関係なし、少しの緊張感の中仲間と楽しくケーナ演奏が出来たという満足感。そしてまた頑張ろうという気持ちがあふれたコーヒータイムでした。(いつもコーヒー用意してくださるIさん ご馳走様でした!)

この事業で得られたこと

子どもたちは、花より団子です。食べることに興味があります。今年は、調理室の広さから30名に定員を限定しましたが、次年度は、全員が挑戦できるよう、時間帯をずらして、もっと簡単にアートとしても楽しめる「クッキーアート」や「ホットケーキアート」をやってみたらと思います。

今年は、当初2時間で「3つまでアートに挑戦できます。」ということでしたが、実際は3時間実施しました。やはり、時間は必要です。開始時刻を早くするとか、時間を延長することを考えたがいいと思います。

また、時間的な余裕がなくて、創った作品の発表会ができなかったのが、残念でした。みんなに見てもらい、感動と共感の拍手をもらうことで、子どもたちは自尊心と自信を持つことが出来ると思います。これは、ぜひ来年実施したいと思います。

できたら、作品と子どもの写真を一人ひとり撮って、しばらくロビーに飾り、持って返ってもらうようにしたらいいと思います。

今年は、ましきメッセもやい市の方々の参加が、後から決まったので、採りたて野菜の販売が、うまく宣伝出来なかったけど、来年は、正面玄関で堂々とやるようにしましょう。

ボランティアの学生も沢山きてもらったけど、コーナーによっては、人出が足らず、まだボランティアが欲しいと思いました。来年は、地元の益城町ボランティア連絡協議会や九州学院にも呼びかけて、協力してもらいます。また、地元の団体に出演してもらえるように働きかけます。

更に、政治的に緊張している東アジアを、庶民レベルのアートでほぐしていくことがとても大事ではないかと考えています。ぜひ来年は、熊本在住の東アジアの子どもたちとの交流を実現したいと思います。

ボランティア仲間九州ラーメン党について


大きな地図で見る

連絡先

住所 〒861-2235
熊本県上益城郡益城町福富772
電話番号 096-287-8223