金沢市立浅野町児童館
石川県金沢市
浅野町児童館ブランド米と野菜作りで地域元気プロジェクト
タイトル | 浅野町児童館ブランド米と野菜作りで地域元気プロジェクト |
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協力NPO | Rコト♡Rトコ |
その他協力者・関係者 |
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開催日時 | 2016年7月1日~12月28日 |
開催場所 | 浅野町児童館・地域にある田んぼと畑 |
目的 |
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概要 |
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金沢市立浅野町児童館について
連絡先
住所 | 〒920-0841 石川県金沢市浅野本町2丁目13-12 |
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電話番号 | 076-252-5664 |
レポート
当日の様子
- 6月11日
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「第1回全体会議」開催:浅野町児童館
NPO、地域の方、児童館にある協力団体(ワイガヤクラブ、こつぶっこOB会)、浅野町地域組織活動育成クラブ関係者が参加し活動予定や内容について話し合いました。一連の活動を通して、どこまで子どもに農作業体験が出来るのか、また、どこまでの体験をさせるのか、商品化や販売など活動の最終目標をどこに設定するか意見交換をしました。
児童館やRコトRトコの持ち味が充分に生かされる様に話し合い意見交換や今後の日程について確認しました。
全体会議を開催するにあたり、事前準備として児童館にある協力団体や地域の方、放課後児童クラブの保護者に声をかけ、活動についての意見を収集しました。また、以前から、絵の上手なお父さんが放課後児童クラブの保護者にいると把握していました。その方に声をかけポスターやチラシ作成協力のお願いし了解を得ました。
- 6月24日
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ポスター、チラシ、看板について打ち合わせ:浅野町児童館
ポスター、チラシ作成など今回の活動内容について説明したところ、畑に立てる看板についても協力頂けることになりました。また、その方が農業生産法人に努めているとわかり商品化の協力も約束しました。そして、子どもに声をかけ参加募集のチラシを何種類か作成しました。
- 6月25日
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NPO RコトRトコ打ち合わせ
第1回全体会議の内容を受け、具体的な活動、日程について確認しました。
- 7月8日
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参加募集チラシ、ポスター、畑用看板内容確認:浅野町児童館
参加者募集チラシやポスター、子どもとの看板作成の日程など事前準備について打ち合わせをしました。
- 7月11日〜13日
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参加者募集チラシ、ポスター作製:浅野町児童館
高学年に活動内容を話しチラシ作成の声をかけしました。女子の協力で2枚のチラシができ全部で3枚の参加者募集チラシを作製し、7月16日浅野町小学校で全校配布しました。また、児童館の前や学校に活動の案内や参加者募集のポスターを貼り出しました。
- 7月26日
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畑と田んぼに立てる看板作成(3枚):浅野町児童館
夏休み、放課後児童クラブの子どもを含め多くの子どもが児童館にいました。声をかけ異年齢集団6人で3チーム作り、協力者のお父さんと作成しました。
- 7月30日
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第1回子ども会議:浅野町児童館
子どもの参加人数は予想より少なめでしたが、農作業を教えて下さる地域の方と今後の活動内容について話し合いました。
- 8月4日
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野菜(白菜)の種まき:浅野町児童館
1つのポットに土と種を3粒入れる作業を行いました。
- 8月6日
- 白菜の芽8つ発見しました。
- 8月7日
- 可愛い二葉がせいぞろいしました。
- 8月8日
- 二葉の背丈が1,5センチになりました。1つのポットに2つ3つの芽は元気に成長しないので芽を1つにする間引き作業を行いました。
- 8月17日
- 40分歩いて田んぼへ稲の観察に行きました
- 8月18日
- 白菜の芽がもやしのようになりました。日照不足と教えて頂き日の当たる場所にポットを移動しました。
- 8月19日
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RトコRコト、食の講座「ごはんと味噌汁を見直そう」
コメの商品化と販売方法についてのグループワーク:浅野町児童館言葉が難しく子どもには理解しにくい講座内容でしたがごはんと味噌汁の食事バランスの大切さについて理解できました。米の商品化についてのグループワークは予想以上に集中して話し合いができ子どもは楽しそうでした。
商品名の決定、販売は玄米か白米か、何合入りで何に入れて販売するのか、イメージキャラクターなど袋のデザインはどうするのか。商品化する為に必要なことは何か、販売方法はどうするのかなど2時間弱話し合いました。
- 8月27日
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野菜を畑に定植、稲刈りと天日干し作業:地域の田んぼ
昨日、雨が降り当日も曇り空、作業を行うか迷いましたが、雨合羽を着て、お弁当を持ちみんなで地域の田んぼに向かいました。何事も初めての体験で地域の方から道具の使い方、稲刈りの方法について説明を聴き幼児をはじめ参加した子ども達は積極的に参加しました。野菜を定植するための黒いナイロンを畑に張る作業が大変でしたが、高学年男子が頑張りを見せてくれました。また、野菜の苗を植える穴をあけ作業を最後まで頑張る子どもの姿など素敵な場面が沢山あり頑張って最後まで農作業しました。この様に児童館では見られない子どもの姿や地域の方との関わりが沢山ありました。低学年は、集中力が続かずカエルとりをする姿や泥の感触を笑顔で味わう姿もありました。
- 9月5日〜7日
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米の販売用シールデザイン:浅野町児童館
8月19日グループワークの結果、紙袋に白米2合を入れて浅野町児童館ちびっ米農園「めっちゃう米」として販売することになりました。しかし、商品シールのデザインがまだ具体化されていませんでした。そこで、頑張って高学年、中学年の女子が決まった商品名やデザインをもとにシールを完成させました。素敵な商品シールができ、どれにするか迷ったのでポスターやチラシ、看板作成に協力いただいた農業生産法人に勤務のお父さんに最終決定を託しました。
- 9月8日
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脱穀作業観察:地域の方の家
台風の影響で脱穀作業の日程調整がつかず脱穀作業の観察と新米の味見をすることにしました。コンバインの迫力に驚きの声とお米のおいしさに子どもの笑顔でいっぱいになりました。
- 9月9日
- お米販売の検査を金沢市農業協働組合で受け無事終了しました
- 9月15日
- ちびっ米農園「めっちゃう米」シールの印刷が完成しました。
- 9月29日
- ワイガヤクラブのお母さん、出来上がった商品シールを販売用の米袋に貼りました。
- 10月1日
- コメ販売用一括シール完成と米の精米をしました。
- 10月4日
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新米試食会:浅野町児童館
新米を炊飯器で炊き子どもがおにぎりを作り食べました。参加できる保護者の方も幼児を連れて参加し美味しい笑顔が一杯でした。
- 10月26日
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販売用米袋にシール、一括シール貼り、米袋詰め:浅野町児童館
これまでの一連の活動の共有を兼ね、異年齢グループで作業を進めました。
- 10月26日〜28日
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米袋詰め:浅野町児童館 昨日できなかった作業を参加できる子どもで進めました。(2合袋詰め作業)
- 10月29日
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野菜の収穫:地域の畑
朝から畑に出かけ、野菜(白菜、ブロッコリー)の収穫をしました。鎌で白菜を切る作業は子どもには難しく白菜をかごに詰める作業をしました。高学年はブロッコリーの収穫作業をしました。
- 10月29日
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収穫祭打ち合わせ:浅野町児童館
野菜の収穫後に児童館でRコトRトコと収穫祭について打ち合わせを行いました。子どもを収穫祭にどの様に関わらせるか、活動の振り返りをどうするか話し合いました。
- 10月30日
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浅野町校区文化祭に出店、野菜や米の販売:浅野町小学校
ハロウィンの仮装で販売に参加し家族と共に楽しむ子どもも沢山いました。諸事情で農作業に参加できなかった子どもも販売に参加し楽しみました。そして、多くの地域の方が児童館の子ども達が作った米、野菜に関心を持ち購入し子どもとの交流が広がりました。
- 11月10日
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ちびっ米農園の役職付きの子ども、商品シールをデザインした子どもが新聞取材を受けました:浅野町児童館
小学生が作った米、1日限りではあるが金沢市内の百貨店での販売が決定したことが話題になり新聞社からの取材を受け4回新聞に掲載されました。
- 11月19日
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収穫祭:浅野町児童館
地域の方や子ども、どなたでもの参加を目指しましたが食材や準備の関係から参加人数は50名でランチを開催しました。収穫祭のお知らせは、文化祭でのチラシや児童館だよりで案内しました。当日は、活動の経過を写真で振り返り一人一人の感想など発表しました。当日はメディアの取材が入り子どものテンションも上がりました。
- 11月23日
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金沢市内百貨店(エムザ)販売
店頭販売は、金沢市でも観光客が多く訪れる近江町市場向かいの百貨店(エムザ)内の黒門小路でした。子ども達は、緊張しながらエムザ販売責任者と名刺交換をして販売準備にとりかかりました。準備した米袋は100個
販売時間
11:00〜12:00 児童7名 大人2名 袋40袋
13:00〜14:00 児童7名 大人2名 袋40袋
15:00〜15:30 児童7名 大人2名 袋20袋の予定でしたが販売の様子を見に来た子どもや親御さんも販売員として関わり予定よりも多い人数で販売しました。最後に3袋残った米を知らないお兄さんがすべて買い、なぜか拍手が起こりました。児童館では味わえない緊張感や雰囲気を楽しみました。
- 12月25日
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反省会:浅野町児童館
子どもの反省会は、収穫祭で行ったので今回は関係者の大人で行いました。今後の活動に参考になる意見が出ました。
よかったこと
野菜や米作りに携わることで多くの学びや発見、初体験がある活動でした。また、高学年は習い事が多く活動に参加することが出来ない状況がある中、低学年が「次、これやるね、次これね」と話しながら参加している姿にたくましさや興味を持って参加していることがわかり驚きました。また、中心なって活動に参加してくれるだろと考えていた高学年が参加できない状況になり、いつもは中心になって活動に参加することの少ない高学年を頼りに取り組みを進めることになりました。結果、子ども一人一人の力に触れることができたと思います。約半年の活動でしたが、多くの地域の方に協力頂き取り組みを進める中で連携が広がる体験ができたことは、素晴らしい体験でした。
RコトRトコからは、素晴らしい企画だったのでぜひ自分たちの地域でも取り組みたいと思います。そして、体験が子どもの考え方へ影響を与えることを改めて実感し、頭だけでなく、目でみて、手足で触れて、心で感じることが大切と感じましたと意見を頂きました。
子どもたちの声
- 腰を曲げて稲を刈るから腰が痛くなりました。
- 稲を刈るのは初めてだったので楽しかったです。
- 米を作っている人は大変だと思いました。
- お米を売るのは大変でした。
- 学校の校長先生も買ってくれたので嬉しかったです。沢山のお客さんに米を買ってもらって全部売り切れました。エムザも頑張りました。
- 来年度もめっちゃう米を作ることを子どもに伝えたところ「え~っ」と言いながら期待している声に聞こえました。
協力NPOの感想
食のセミナーでは、内容を出来るだけ小学生用のものにしましたが、使用した単語自体が子どもにはわかりにくいものになりました。もう少しイラストなど、見てもわかりやすいものにすれば良かったと思います。
収穫祭では、フードコーディネーターやマナー講師も参加したので食事のマナーについても話ができたら良かったと思います。子どもが笑顔で食事をしている姿を見ることができて幸せな気持ちになりました。
農作業も参加しましたが全体としてもっと積極的に関われたら良かったと思います。
その他協力者の感想
- 今まで出会いのない人と顔見知りになれました。
- 子どもが稲刈りをしている姿が嬉しかったです。
- 鎌など振り回す子どもがいるのではと心配しましたが真面目にとりくむ子どもの姿に驚きました。
- 台風や野菜の消毒など心配事も沢山ありましたがこの事業を3年間継続しないと成果は見えないのかもしれないと思います。
- 百貨店の販売までこぎつけたことはすごいと思います。
- 子どもと関わる機会が増えて子どもを可愛いと感じる様になりました。今後につなげていきたいと思います。
- 野菜、コメを育てて販売まで行う体験はそうある体験ではないと感じました。
- 高学年の参加者が少なかったが低学年もそれなりに頑張りたくましさを感じました。
- 野菜の成長を知ることができました。
- 食のセミナーに参加し農作業体験をすることで食に関する興味も生まれ、食のある喜び楽しさを知ってもらう良い機会になりました。
- 販売を目指すことでメディアにも取り上げて頂き、子どもの意欲は上がったと思います。
- 雨の為に稲刈りに参加しにくいこともあるので月入ってからの稲刈りでも良かったと思います。
児童館担当者の感想
固定した集団にこだわらず自由に参加できる活動にした方が参加しやすいと実感しました。また、遊びではあるが自分たちの生活に結びつく活動で取り組みの成果を味わいました。土に触れ、体を使い作業する体験や自然に触れる事で心の開放ができました。そして、活動を進めることで連携が広がる体験ができました。今年度の感想、意見を生かし来年度につなげたいと思います。また、今年度関わった子どもが活動に参加できる様に地域も巻き込み子どもの成長に必要なちびっ米農園体制を考えたいと思います。