NPOどんどこプロジェクト

NPOどんどこプロジェクト 2017

仙台市荒町・国見・大野田・金剛沢・東長町児童館・仙台市鶴ヶ谷東マイスクール・連坊小路マイスクール・東宮城野マイスクール

宮城県仙台市宮城野区

『自然と遊ぶ・感じる・あじわうin登米鱒淵』自然体験デイキャンプに行こう!

タイトル 『自然と遊ぶ・感じる・あじわうin登米鱒淵』自然体験デイキャンプに行こう!
協力NPO 山彦くらぶ
その他協力者・関係者
  • 小野寺好道さん
  • 藤原ふさ子さん
  • 源 敏一さん
  • 秋山知道さん
開催日時 2017年7月1日 (第2回:8月26日・第3回:10月21日)
開催場所 宮城県登米市東和町米川(鱒淵地区)
目的

これまで過去に取り組んできた館外活動において、自然体験と環境問題の学びを通して子どもたちの興味関心を引出し、また地域資源(達人)との出会いや協力により創造性と想像性、主体性、仲間との連帯性からの育ちは、今の子どもたちにとって大変濃厚で重要な時間となりました。

今回は登米の鱒淵という日本の原風景ともいうべき自然豊かな場所において、子どもたちの「五感」を大切にした取り組みを企画しました。広大な自然を目で、耳で、鼻で、触って、味わうことによって、子どもたち自身で考えたり、仲間同士で話し合ったり、工夫することでの学びを得てくることがねらいです。また環境問題等に触れることで、自分たちで事前に調べたり、活動後に課題に関心が持てるような取り組みにしたいと思います。

概要

自然をからだいっぱいに感じる会

山たんけん、昔遊び・竹を使っての工作体験。小野寺さんのおはなし(年輪・環境問題)からの学びを得る。

地域とのふれあいを楽しむ会

  • 流しソーメン大会(竹で組み立てるところから)
  • 地元の婦人部による郷土料理をいただく
  • 沢あそび体験

みのりを味わい、感謝する会

  • 四季折々の食材の収穫体験と自然の恵みを生かした代々受け継がれる家庭料理がある。旬のものの収穫と調理から季節を感じ、「保存」の文化の技や知恵にも触れる。
  • 林業にふれる。伐採見学と間伐材での工作体験

実施後、各館で報告会を行う。

10月28日に行う「児童館フェスタ」で体験報告(途中経過)を展示する。活動終了後の振り返りの会を保護者会等、各館で行う。

仙台市荒町・国見・大野田・金剛沢・東長町児童館・仙台市鶴ヶ谷東マイスクール・連坊小路マイスクール・東宮城野マイスクール

連絡先

住所 〒983-0042
宮城県仙台市宮城野区東宮城野5-1
電話番号 022-239-5484

レポート

当日の様子

1. 自然をからだいっぱいに感じる会
  • 各グループ毎に現地の方がガイドにつきながら山歩きをして、植物や虫の観察、竹細工(鉄砲づくり)に挑戦しました。
  • 「林業ってどんなしごと?」と題して伐採見学と年輪のお話しをいただきながら、林業という仕事についてふれることができました。
2. 地域とのふれあいを楽しむ会
  • 「流しそうめん大会」では、トンカチを駆使しながら竹のふし抜きから行ない、自分たちで竹を組む体験をしました。
  • 「沢あそび」では箱めがねで水中の生物を観察したり、川の水の流れをせき止めて遊んだりしながら、水の冷たさや流れの強さを体感しました。
3. みのりを味わい、感謝する会
  • 郷土料理である「はっと汁」づくりを行ないました。大きな鍋をわかす窯に自分たちで薪をくべながらかまど作りにも挑戦しました。
  • 秋を楽しむレクリエーションを行ないました。
  • 柿もぎと採ってきた柿の渋抜き作業をみんなで行い、それをそれぞれ持ち帰り味と形の変化を楽しみました。

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よかったこと

事前の現地視察と全3回プログラムを通して鱒淵入りしたのは計6回。この広大な自然の中で生きてきた現地の方々からの教えは子供たちだけではなく、私たち職員たちにとっても貴重な体験と大きな学びとなりました。過疎地域であるため子供たちの姿も地域にはほとんどみられないため、集落全体でこどもたちを歓迎してくださり、また取り組みのひとつひとつが私たち仙台組と現地の方々とで企画運営してきたものであったため、それぞれが生き生きと、自分たちの仕事や生活を学びとして与えてくださっていたことに感動すら覚えました。またこの引率を通して職員たちの意識の変化もみられました。毎回実行委員のほかに各館から毎回違う職員を引率として参加させることによって、それぞれが役割を持ち、そのなかで視野が広がり様々なことを学んでいました。こどもたちや保護者、職員たちの声を振り返りの実行委員会で現地の方々と共有することにより、それがモチベーションとなり、だれもがプログラムに対して「苦」になることなる、すべての参加者が楽しめたものとなり、集落の活性化につながりました。11月22日には全3回の振り返り実行委員会が行なわれ、次年度への取り組みについて意欲的なたくさんの意見をいただき、プログラム実施に対する手ごたえを感じました。

子どもたちの声

  • 普段体験することのできないことに挑戦することが、すべて楽しかった。
  • 触ったことがないもの、たべたことがないもの、やったことがないものに挑戦できてうれしかった。(子供たちの感想)
  • 家では体験させてやれないことができたことで、帰ってきたときの充実した顔と、帰った後家族みんなに体験したことをたくさん話してくれて子供が大きく成長したような気がした。絵日記も普段はあまりかけないのに、登米にいったあとだけは5ページくらいかけていたくらいで親としては感謝しかない。来年も是非取り組みを継続していただいて、そのときには是非参加させたい。兄弟たちも行きたがっている。(保護者の感想より)

協力NPOの感想

子供たちのためにと最初は頑張っていたが、今では自分たちが一番楽しんでいるように思う。子供たちがきてくれたことで集落が明るくなり、住民同士のつながりが増えてきた。私たちにも生きがいのようなものができたことで元気になり、来てくれる度に孫が帰ってきたように感じていた。来年の事業計画について現地でも毎回議題がでている。来年は是非「民泊」を視野に入れ、街灯のない夜の時間を共に過ごし、天然記念物である「源氏ぼたる」もみせたい。

その他協力者の感想

毎回「食」の部分でお手伝いさせてもらっていた。たくさん食べてくれる姿に次はどうしようか、どれくらい準備しようか、どんな体験をさせようか楽しみだった。会を重ねるごとに手伝ってくれる人が増えたこともうれしいことだった(婦人部)

児童館担当者の感想

各回30人定員だったため、会を重ねるごとにリピーターが増えていき、保護者からも貴重な体験をさせたいと、メンバー選定にはどこの児童館も苦労しました。それくらいこどもたちにとって普段できないことに挑戦できる機会は大変魅力的であったのだと感じました。また8児童館の児童が集うことで子供たちだけではなく職員たちも横のつながりができ、交流の輪ができていたこともうれしいことでした。子供たちの成長だけではなく、参加するすべての人が常に笑顔であり、それが現地の方々の励みになっていたことに胸が熱くなることもありました。

会を重ねるごとにスタッフの動きや子供たちの創造性や主体性、またあらゆる感性を磨けた貴重なプログラムの数々でした。来年度に向けてはすべてを「お膳立て」することでなく、年間を通して子ども実行委員会を結成し、子供たちで企画したことの実現なども取り入れながら、自然の中での不自然さを味わい、与えられたもののなかで楽しめるような、そんな豊かな経験をさせていきたいと考えています。プログラムの実施後も毎月実行委員会を開き、これをどう報告集として残すのか、プログラムにいくことができなかった子供たちにむけて、どう各現場で活動の成果を広げていくのかについても議論が始まっております。今回だけで終わりにすることではなく、継続していけるよう発展させていきたいと思います。