今日は「かみしばいでふれあおう」の2日目。午前中から前日のつづきの作業再開。各人集中して、色づけや切り貼りを続けています。だんだん、”コラージュ”っぽくなってきているグループも。気がつけばお昼。今日は各人昼食持参で、この時は、児童館のお部屋内は遠足のランチタイムのようになりました。
そして午後の部。いよいよ夕方の発表タイムに向けて仕上げていこう!ということで、ASAPのお兄さんたちもみんなも、ますます気合いが入っていました。
グループごとに、思い思いに描いた紙芝居を見せ合いました。一枚の紙に、いろんな材料を用いているのが実にユニークですし、目をひきます。また、それぞれの回でのムードもよく伝わり、中にはタヌキの「ためふん」をリアルに再現しているところも!どれもみんなが印象に残った風景を描いているだけに、見る人に情景がよく伝わるような仕上がりでした。
終了後は児童館のお部屋一杯に拡げた道具を、みんなできれいに片付け。いつものアンケートを熱心に書く人もいれば、ASAPのお兄さん達に馬乗りになってじゃれる子どももいました。
最後にASAPの皆さんから挨拶。「いろんな道具で自由に思い出をあらわすことができましたね。ぜひこれからも感じたことを身近なものを使って楽しく表現してくださいね。私たちも楽しくすごせました。ありがとう。」というメッセージをいただきました。
これまでの思い出が、映画のワンシーンのように思い出されるような紙芝居でした。みんながこれを目にする度に、いろんな大人たちに教えてもらったことや楽しかったことなどを思い出してもらえたらうれしいですね。
大里東児童館での最終回・4回目のプログラムは、「かみしばいでふれあおう」。
今回は2日間連続のプログラムです。今日の担当は、「ASAP(えーえすえーぴー)〜学校と社会をつなぐエージェンシー〜」の尾方さん・徳永さん・山本さんの3人のお兄さんたち。尾方さんは、前回の「マージャンとであおう」の時に来てくれたので、その時に来ていた子どもたちにとっては、すっかりおなじみのお兄さんたちです。マジック・パネル・電動のりなど、たくさんの道具とともに、児童館に登場。児童館の山崎さんが炊いてくださった、美味しいむかごご飯のおにぎりで腹ごしらえをして、準備に入りました。
午後1時を回るころ、お友だちが集まってきました。今回は幼児から中学生まで学年のちがう子どもたちが参加していて、これまでの3回のプログラム(ほしぞらとであおう、しぜんとであおう、マージャンとであおう)について、自分が一番おもしろいと思ったテーマを選んだ上でグループを作りました。今日と明日の作業は、3回のプログラムの中で、心に残った場面を、「コラージュ」という、好きな物をペタペタと貼って形づくること。そうして全てのグループで作ったものが、おのずと紙芝居になる、というものです。
各グループとも、まずは自分が印象に残った場面について、絵と文章であらわす作業をしました。同じテーマ同士のグループのメンバーでも、さまざまな場面を書いていましたね。また、中には、文章よりも、絵に力を入れているお友だちもいて、一つのテーマでも、いろいろな表現のちがいが見られて面白かったです。
また、なかなか詳しいところを思い出せないときは、パソコン上で、写真を見ながら絵にしていきました。「横顔がむずかしい〜」という子どもの声に、児童館の山崎さん自ら、モデルになってくださる場面も。
次に、グループ内で、それぞれが書いた紙をつきあわせながら、どんな絵にするか話し合いました。少し大きめのパネルが配られていたので、それに薄めの鉛筆で下絵をかきながらイメージをふくらませるグループもありました。
その上で、いよいよコラージュの作業へ。色紙やマジックを使いながら、思いのままに、書いたり、塗ったり、貼ったり。切っては貼る、という作業はおもしろかったようで、みんないろいろな材料で形を作っては、思いのままに貼っていました。
その途中で、1日目は終わり。児童館はすっかり、アトリエ(作業をするところ)となっています。
明日はいよいよ仕上げ。朝から夕方まで、たっぷり作業をする予定です。楽しみですね!
大里東児童館での3回目のプログラムは、「マージャンとであおう」。
今日の担当は、「元気が出る麻雀教室」の白野さん。笑顔のやさしいお兄さんです。
少し日ぐれが早くなった夕刻、児童館にはマージャン卓を乗せる台や牌(パイ)が、たくさん運び入れられました。 マージャン卓を乗せる台は、白野さんのお友だちである大工さんの手作り。木でできているので、ずっしりとしていますが、このお友だちの「がんばれよ!」という温かい気持ちが感じられるものです。
また、開始前には白野さんが持ち込んだラジカセから、すてきなBGMが流されていて、こうしたさりげない気づかいは、何ともすてきなだなと思いました。
子ども・大人あわせて25人が集まり、いよいよ開始!・・・の矢先、 子どもだけでなく大人たちからも、「マージャンってなん?」「初めてやけん分からーん!」という声が。
そこで白野さんは、会場を回りながら「今日で完ぺきにできるようになるわけではないけど、楽しさは味わってもらえたらうれしいです。」と声かけをされた上で、ご自身の自己紹介へ。2〜3年前、仕事もやめて自宅にひきこもっていた頃、子どもの頃から大好きだったおばあちゃんが亡くなり、「このままではいけない」という気持ちと、「お年寄りに何かできないか」という気持ちがつのったそうです。そこで、白野さんがもともと得意としていたマージャンの技術をいかして、お年寄りに手ほどきをしながら楽しさを味わってもらうと同時に、お年寄り同士で友だちづくりもしてもらえるような活動をスタートしました。これが「(お酒を)飲まない、(たばこを)吸わない、(お金を)かけない」というスタイルでの、今の麻雀教室です。その後、リピーターが増えていて、今ではいろんな地域に出かけては、お年寄りとの交流を深めているそうです。
この日は、チャイナドレス姿のパートナー・灰塚さん(87歳)も同席。86歳からマージャンを始めたそうで、今ではすっかり、常連さんとか。お二人の様子を見ていると、まるで灰塚さんが白野さんのマネージャーのようで、息がぴったりなコンビという感じがしました。大里東児童館の山崎さんも、「私も、年をとったら、あんな方になるけんね!」とたいそう喜ばれていました。
なお、今回は、次回(最終回)を担当予定の「ASAP〜学校と社会をつなぐエージェンシー〜」の尾方さんも、見学を兼ねて参加されましたが、もともとマージャンはお得意だということで、指導の補助をしてくださいました。
そして、マージャンの説明へ。資料をもちいて、卓上での並べ方、絵柄の合わせ方など、大まかなルールを教えてもらった上で、いざ実践。まずは手持ちのパイを隠さずに、倒してみんなに見える状態しながら、習ったルールにそってやってみました。灰塚さんがいるグループは、灰塚さんが先生になって、一人一人に「そう!こうしたらいいと!」などと熱心に教えておられました。
回を重ねるごとに、みんな少しずつ覚えてきて、パイを隠して本格的なルールでやるグループも出てきました。中には、男の子ばかりのグループで、2連勝して大喜びしながらも、次のゲームでは、他の人がこの日の最高得点を記録して圧勝、というところも。喜んだと思ったら残念がる、という光景が、見ていてほほえましかったです。
ゲームを2時間ほど楽しみましたが、子どもも大人も、最後には、人に尋ねながらも、自分たちで楽しめるぐらいにマスターできたようです。帰り際には、「またしたい!」「児童館でパイ買ってよ〜!」という声も聞かれるほど。児童館の方々も「何とか考えてみようかねー!」と答えておられました。
終了後は、児童館の方々がおいしい茶菓子を準備してくださっていたので、関係者で茶話会を持ちました。遅い時間ではありましたが、灰塚さんをはじめ、皆さん話に花を咲かせていました。
今回、上は80歳代の灰塚さんから小学校低学年まで、年代を超えた「多世代混合戦」の形で卓を囲みましたが、時々、子どもが大人に自信たっぷりに教えている風景も見られ、なんともほほえましかったです。
私たち大人にとっては、ともすると不健康なイメージがつきまとうマージャンですが、子どもたちにとっては、トランプなどと同じく、みんなで楽しめるゲームという感覚だったようですね。
さわやかな白野さん、エネルギッシュな灰塚さんとともに、マージャンの気軽な楽しみ方を味わうことができました。
またみんなで卓を囲んでワイワイガヤガヤ楽しむ機会があればよいですね!
大里東児童館での2回目のプログラムは、児童館の近くの大森公園での「しぜんとであおう」。
朝10時に公園の入口に集合すると、北九州インタープリテーション研究会の人たちが、地球の絵の大きなポケットがついたエプロン姿で待っていました。
まずはカットしたガムテープを名札に見立て、それぞれに名前をひらがなで書いて胸にはりました。児童館の2名の職員さんたちも、今日は「ゆきえ」さんと「ひとみ」さんです。
みんなの名前が出そろったところで、「北九州インタープリテーション協会」の原賀さんが、早速、イノシシやタヌキなどのお話から始めました。大里東の辺りは、海や丘、山などの豊かな地形に恵まれていて、こうした動物たちも子どもたちにとっては身近なもの。「あー見たことあるよ!」と自信たっぷりに話す子どももみられました。
その後、動物のあしあとを当てるクイズに。シート上に、同じようで全く違う形や並びのあしあとが3通り描かれていて、それぞれがどの動物のあしあとかをみんなで考えました。
そして、大小のカラフルな輪が並べられたところを、実際に動物になったつもりで、手足を使って歩いてみました。ウサギのような跳ぶ動物となると、足腰を使うので「きついー」といった声や、「できた!」といった歓声も聞かれました。
次には、タヌキの糞に混じっているものを見ていつの季節のものか当てるクイズをしました。セミの抜けがらが混じっているものと、どんぐりが混じっているものの2通りが用意されていました。実物の糞ではなく作られたものですが、一見すると本物の糞のようで、「ようできとーねー(よく出来ているね)」とみんな感心していました。
タヌキは他のタヌキがした糞のにおいを嗅いで、元気かどうかを確認するそうで、タヌキたちにとって糞は生きていく上で大切な存在であることを学びました。
また、タヌキの赤ちゃんの実物と同じ大きさの人形を手に取りながら、砂入りペットボトル数本を比較して当てるタヌキの赤ちゃんの重量当てクイズもしました。赤ちゃんの体重は、おおむね150gだそうです。
その後、みんなで目隠しをして、5〜6人ずつグループになり、大森公園の木々にまかれたロープを行列でつたってみました。何も見えないところを前に進むことは不安なことなので、少しの距離でもずいぶん長く歩いたような気分になっていた人も多かったようで、「えーこんなに短かったんや!」「ゴールはまだ〜?」といった声も聞かれました。仲間同士で連なっているからこそ何とか歩けました。動物たちも、暗闇をこんな感じで勇気をだして、助けあいながら歩いているのでしょうかね。
目かくしで歩いた先にある広場で、動物たちのえかきうたをしました。「きらきら星」のメロディーに合わせて、絵本に見立てた紙の上に、タヌキやキツネ、ウサギ等の動物を描きました。北九州インタープリテーション協会の人たちが前の方で歌いながらお手本を描いていましたが、みんなの動物たちはとてもさまざまで、ゆかいな絵が多かったです。
それぞれの動物たちに名前をつけて、ふきだしとセリフをつけてみましたが、この名前も人によってさまざまで、中には芸能人の名前を付けている人もいたりして、おもしろかったですね。
最後に、動物園でのキツネの親子のお話の紙芝居を聞きました。ある日、動物園に保護されたキツネの2匹の子ども達を、夜が来るたびに野犬がオリの近くにおそいに来るという話が飼育係の間で聞かれ、見張っていたところ、遠くの山から毎日長い道のりをお母さんキツネが通ってきていたというお話。オリに立ち上がって体を寄せてお乳を飲ませている様子や、母キツネの表情など、心に残る場面がたくさんありました。
これは実際に北九州市内の動物園で昔あった出来事だそうで、セミの鳴き声の中、みんな静かに聞き入っていました。
自然のおもしろさをたくさん知った一日でした。おうちの人や友だちにも、顔のかたちや糞のこと、あしあとのことなどをお話してみてくださいね。
大里東児童館の近くは、タヌキやイノシシと会えることもあるそうなので、いつか会えたらいいですね!
大里東児童館でのプログラムが始まりました!
この日、夕方にかけて、雷まじりのどしゃぶりが続き、
インターネットの雨雲レーダー天気図で、天気読みをしながらの準備となりました。
まだ少し空の明るさが残っている19時20分にスタート。まずは大里東児童館の山崎さんから、プログラムについての説明と関係者の紹介がなされ、一回目のテーマ「大里東の星空を見よう」担当の、NPO法人「MYP」の加藤さん・角田さんが登場しました。MYPの加藤さんによる星空についてのお話へ。
まずは館内のお部屋で、スクリーンを見ながら、夏の星座のお話や、28日に見える予定の皆既月食(かいきげっしょく)のお話がありました。高学年の子どもの中には、星座や星の名前を覚えたばかりの人がいて、星の名前を当てたり、加藤さんとのやりとりを楽しんでいました。
時間が経つに連れて、地域の大人達も見に来られ、気がつけば、幼児からお年寄りまで、40名ぐらいでお部屋は一杯に。
皆さん目をキラキラさせながら、星のお話に聞き入っていました。
小一時間ほどのお話を終えて、児童館近くの大森公園に移る時間になった頃には、すっかりまっくらに。お目当ての「月」と「木星」が見える方向の上空は、雲が切れてすっきりとしていました。特に月は、雨上がりの澄んだ空気も手伝って、眼でクッキリと見えるほどに。きっとみんなの願いが通じたのでしょう!
皆で歩いて大森公園に着くと、暗い芝生の上に、木星を見る望遠鏡・月を見る望遠鏡の2台が並んでいました。その上空には、右から左までさえぎるものはない広い夜空が広がっていました。さっそく、それぞれの望遠鏡を順番にのぞきました。
小さな子どもからお年よりまで、皆さんが「きれいねー」、「さわれそう」、「あかるいね」、「(木星に)しましまがあるね」、「長年生きてきたけど、こんなの初めて!」などと話しながら望遠鏡をのぞきました。特に月はクレーター(くぼみ)や山脈などがくっきりと見えて面白く、中には何度ものぞく子どももいました。
こうして公園で1時間ほど星空を見て、この日は解散しました。
ふだん目にしている空も、これから少しちがって見えそうですね。28日の皆既月食は、ぜひ見ましょう!
今度は、皆さんがおうちの人やお友だちに教えてあげてくださいね☆
市営住宅に囲まれた立地の児童館。大里東児童館の運営をしている北九州市福祉事業団は、北九州市内42の児童館を運営するほか、高齢者施設、障害者施設など多様な福祉活動を、北九州市と一体となって行なっています。
プログラムのPDFダウンロード(777kb/pdf)
NPO法人エム・ワイ・ピーは、福岡県宗像市にある「宗像ユリックス」のプラネタリウム運営を行い、「地域に愛されるプラネタリウム」を目指しているNPO法人です。プラネタリウム番組の制作・運営はもとより、実際の星空をご覧いただく「ほしぞらウォッチング」、さらに地域のPTAや学校等にまででかけて星を見せる「出張観望会」など様々な活動を実施しております。
北九州インタープリテーション研究会では、「見て、さわって、感じてもらえる環境共育!自然の扉をひらく案内人」をモットーに活動している小さな市民グループです。身近な自然のすばらしさを伝えることは、やがて地球環境に目をむける主体者を育てることにつながるという願いをこめて手作りした「布絵シアター」という、自然を伝え、関係性に目をむけるインタープリテーションキッドを携え、対象者と希望、時間にそってアレンジした参加型のワークショップを行います。主なテーマは、「曽根干潟」「ホタル」「紫川絵巻」「里山絵かき唄」「地球絵本をつくろう」等。
元気が出る麻雀教室は、【「私は楽しい」から「私たちは楽しい」へ】を合言葉に、中高年の居場所作り、仲間作り、生きがい作りを目的として福岡市とその近郊6ヶ所8教室、平均年齢65歳(女性8割、男性2割)で活動しています。元気が出る麻雀教室がいちばん大事にしているものは、「勝負」へのこだわりではなく、目の前の「人」です。麻雀をコミュニケーションの道具として、参加者同士の交流を促進し、また地域やNPOとも連携を深め活動の輪を広げます。又、2007年度より「チャリティー麻雀教室」を年4回開催。参加費全額の寄付とたくさんの参加者がすばらしいNPOの活動を知るきっかけになればいいと思 い企画をしています。
ASAPは、「体験を通して学ぶ」を 合い言葉に、学校と社会をつなぎ、社会全体が学習の場へとなることを目標として活動する非営利のグループです。総合的な学習の時間や課外活動などを企画し、必要な専門家のコーディネート等を行い、学校や地域と協力して授業のサポートを行っています。子ども達や学校の先生が、保護者ではない大人、しかも第一線で活躍されている専門家と出会い、一緒に考えたり社会を体験したりする、そしてその成果が学校だけにとどまらないで、学校の外に公開され広がっていく、実際に社会に関わっていくような授業づくりをしています。