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地域の力で秘密基地づくりをしました!

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 2009年度の「秘密基地プロジェクト」は、「子どものための児童館とNPOとの協働」3年目に至るひとつのモデルケースとして報告するのに相応しい事業となりました。

 そのことを理解してもらうには初年度からの取り組みを追って説明する必要があります。
 2007年。「子ども達の心にブレーキをかけることなく、思いっきり遊ばせたい」という浅野町児童館、三浦さんの想いから、子ども達との話し合いを経て、日頃冒険遊び場づくり活動を展開している「自遊創生団」を軸に、「地域探検マップづくり」、「エコクッキングで夕食づくり」、そして全編を記録する「撮影隊」の4つのNPOが、一泊二日の「基地プロジェクト」に集結しました。当時、地域の大人たちは、その様子を遠巻きに、時には興味深く観戦されていました。

 2008年。事業の軸である「自遊創生団」だけで「秘密基地プロジェクト」を実施しました。三浦さんの協力で、夜に大人テントの中に地域の大人の方々を招待し、NPOとの交流会を実施しましました。次年度は「地域の力」でこの「基地プロジェクト」が実現できないものか、その方向性を探った会でした。

 2009年。三浦さんの声かけに複数の児童保護者やOBの方が動くことになりました。蓋を開けてみると、小学校を中心に活動している「父親ネット」。「愛と夢(あとむ)の会」。児童館在籍児童の母親達でつくる「母親クラブ」など、さまざな地域活動を担っている大人達が、「基地プロジェクト」を実現するために横断的つながりを持つ結果となりました。この年、NPOは後ろに一歩引き、援護に徹しました。
 そのことによって、この「基地プロジェクト」の内容ははるかに進化しました。至る所で基地づくりに夢中になる大人。その姿を見て張り切る子ども。いつまでも、いつまでも遊び続ける子ども。深夜大人基地で繰り広げられる大人達の「次年度への抱負」と「大人のドラム缶風呂」。。「次年度は秘密基地プロジェクトの団体づくり」と張り切るお父さんたち。

 「子どものための児童館」とは「大人のための児童館」であるのかも知れません。会社でも家庭でもない大人の居場所の「秘密基地」。学校でも家庭でもない子どもの居場所の「秘密基地」。

 NPOのプログラムが大人と子どもの垣根を崩します。「家庭中心」「我が子中心」の社会的な雰囲気からくる数々の無気力を、足元から元気に変えてしまうプログラムです。元気な児童館の取り組みは、児童館だけでは完結が出来ないものだと思いました。。

 九つのパートに分けた44枚の写真から、この取り組みの成果を感じ取ってもらえるでしょうか。

【①働く子ども】 結構働く姿も、三年目にはさまになってきました。

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【②働く大人】 至る所で子どもと一緒に働く大人の姿を見かけます。

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【③子どもの基地】 昨年度の段ボールも取り入れることで、広いスペースの基地が四つできました。

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【④大人の基地】足場から組み立てられた、今までにはなかった本格的なベースキャンプ。意外にも子どもたちは覗くだけで、なんとなく大人だけの聖域感をかもち出していました。

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【⑤遊ぶこども】お馴染みの木登りも随分達者になりました。至る所でたむろしたり、ふざけあったり何でも、遊びの道具にしてしまう、子どもは遊びの天才です。

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【⑥夕食】志願した子どもは手伝います。造ったテーブルや、広い自分達の基地の中でカレーライスが食べられました。

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 【⑦ドラム缶風呂】 恒例のドラム缶風呂。お父さんたちのサポートが輝きました。

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準備ができました。「おぉ~い!ドラム缶風呂に入る子は集まれ~!!」

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【⑧記念写真】首謀者のお父さん達(左)。そして浅野町児童館館長さん(右)。

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 いつも元気な三浦けいこたん(左)。お手伝いに駆けつけた「自遊創生団」のみなさん(右)。

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【⑨お泊り】夕暮れも深まり、蚊よけの準備。大人基地では晩餐の準備です。

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最後に、浅野町児童館の三浦さんから「どんどこメール」にレポートが届いたので、掲載します。

 石川県浅野町児童館、三浦です。初めて投稿します。よろしくお願いします。

 8月29日(土)30日(日)の二日間の日程で「秘密基地づくり」をしました。本当に秘密にならない「秘密基地」でしたが、今年は子ども基地が4つ、大人基地が1つできました。今年は、廃材やトラックの手配なども、お父さん達が協力してくれました。そして、29日のお昼から基地作りは、始まりました。

 初めて参加する大人の方や、基地といわれても、何をして良いのか分からない大人の方がいましたが、基地づくりが始まると大人も子どもも、夢中になって作っていました。今年の基地作りの中心メンバーは、1回目から参加している子ども達が何人かいたので、基地作りが、とても上手になっていました。

 大人の基地もできて、大人も子どもも皆、出来上がった基地に泊まりました。基地作りを見たお母さんは、「今年の基地は、どれも広くて、心地よくて感動しました」と話していました。嬉しかったです。

 カレーライス作りやドラム缶風呂と子ども達は楽しそうに遊んでいました。大人の夜の親睦会でも、3人のお父さんがドラム缶風呂に入りました。パンツ一つで・・・。

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二日目は、宝探しと「水鉄砲合戦」、頭の上につけた的を狙って相手の陣に攻め込み、陣にある的を射抜くというゲームで大人も子どもも、水にぬれながら、とても盛り上がって楽しめました。

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子ども達は、道具と材料があれば、ずっと基地作りをして遊んでいたいようでした。このような経験が子ども達の「生きる力」になると思っています。そして、大人も人間関係力の基礎の一つになればと願っています。

 これからもこの様に地域に根ざした活動ができればと思います。最後は、皆で片付けておしまいになりました。大人は、みなへとへとでしたが、子どもは、元気でした。

以上、NPO支援センターと児童館の協働構成でした。

 

地域の力で秘密基地

■プログラム1

タイトル

地域の力で秘密基地

協力NPO

仮称・浅野町基地プロジェクト(浅野町児童館周辺の地域の大人グループ)

日時

2009年 8月29日(土)、30日(日)

場所

浅野町児童館隣の公園

狙い

昨年のNPOと地域の大人との交流から生まれた「地域の力」を実施してみる。

概要

地域の人たちが集めた材料を使って宿泊ができる程度の基地を公園につくる。
大人と子どもたちが協力してカレーライスを作って食べる。
公園の大人基地で、地域の人たち同士の交流会を、子どもたちの就寝を見守りながら行う。

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