いよいよ今日、「海賊キャンプ」の本番です!この間のオリエンテーションの準備もバッチリ!熱中症警報が発令されるほどのお天気!そんな中、朝9時、小嶺児童館と楠橋児童館のお友達が、小嶺児童館に集合しました。今日から明日まで、みんな「海賊」です!
朝、集合すると、「コミネ大王」が登場。ご挨拶の言葉は、「ラー」。大王のお供として、「スケさん」、「カクさん」も参上です。(いずれも、「遊び塾ありギリス」 の方々です)
大学生ボランティア団体「upple」のメンバーも、助っ人として参加してくれています。
下記は、手渡された「大王からの指令書」。
2日間、工具を使った制作あり、ゲームあり、食事作りあり・・・盛りだくさんですね!
児童館の前に広がる公園に出て、ダンボールや工具を用いての、「とりで」づくりに取り掛かりました。昨年の基地づくりの時と同じく、それぞれに、思い思いのデザインで建設しています。
お昼になったので、しばし腹ごしらえ。腹が減っては、海賊も務まりません!
午後からは、「海賊競技大会」。夕食の材料や、宝箱の鍵のありかの地図と交換できる通貨「コミネン」の賞金がかかっているということで、気合もひとしお!写真は、ロープ渡りの様子。真剣そのものですね。
個人戦と団体戦とに分け、以下のような形式で行いました。
■団体戦・・・チーム全員出場、2チーム対抗のトーナメント戦。チームワークが肝心!
ばくだん渡し(牛乳パックの容器を開けたものをルートとして、スーパーボールを転がしていく。皆でつないで、落としたらそこからまたスタート)/川渡り(チーム全員でダンボールの上に立ち、ダンボールの上だけを進む)/じゃんけん相撲(コーンで区切っているゾーンを一周し、対戦者とぶつかったところでじゃんけんをし、勝った方が前に進み、相手チームのコーンにタッチできたら勝ち) を行った。
特に「じゃんけん相撲」では、足の速さとじゃんけんの強さがものをいいました。他方、じゃんけんに負けた場合は、同じチームのメンバーに負けたことを知らせないと、次の人が出発していいか分からなくなるため、音声やジェスチャーでの意思表示をせねばならず、特に、次に待っている人は、前の人のじゃんけんの勝敗を、集中して、よく見ておくことが必要になっていました。
ここからは「ポイント・アイテム探し」。
ルールは下記の通り。(「大王からの指令書」より)
海賊の皆は、車に注意をしながら、そして道すがら、警備隊につかまらないように、児童館から外へ。強い日射しの中、チーム一丸となって、粘り強く走り回って 館外のあちこちに貼られているカード類を探しました。
中には、他のチームのコミネンの入った財布を拾ったチームがあり、一瞬にしてかなりのお金持ち(コミネン持ち)に!ちなみに、海賊であるため、「奪ったものは返さなくてよい」というルールです。
写真は「ろうや」。
警備隊につかまった海賊たちが囚われる場です。
ろうやにつかまった海賊のお友達は、コミネンを支払えば釈放されます。が、あるチームは、"どうせゲームが終了したら釈放されるから、お金がもったいないので、牢屋に入れたままにしておこう"と、何とも現実的な判断をしていました。
「指令書」によれば、ここから、夜にかけてのスケジュールは、こんな流れです。
「業突(ごうつく)商店」は、あれこれアイテムや食材を手に入れようとする海賊たちでにぎわっています。夜の鍵探しに必要な懐中電灯もあり、懐中電灯を持たないチームが、持っているチームと交渉して、提携を組む様子も...。
海賊のみんなは、ある程度のコミネンを手に入れることができたようで、夕食の食材も、一通り購入できた様子でした。
さあ、夕方に差し掛かってきました。
ふと気がつけば、各チームの「とりで」の周辺に、竹の灯明が並べられています。昨年の基地づくりの日の夜、小嶺児童館館長さんの計らいで、きれいな灯明を見ることができましたが、今年も、館長さんをはじめ、地域の有志の方々がセッティングして下さいました。またきれいな明かりを見せてもらえそうですね!
コミネンで購入した食材で、それぞれのチームごとに、夕食づくり。
竹串パンづくりに、飯盒での炊飯に...。
炊き込みご飯を作るためのレシピも準備されています。
児童館の行事の度に、がっちりサポートをされている「母親クラブ」の皆さんも、夕食づくりのサポートに駆けつけて下さっています。豚汁を提供して下さいました☆
いただきま~す! 各とりで毎に、夕食です。
飯盒炊飯をしていないチームの子は、他のチームのおいしそうな炊き込みご飯が食べたくなり、コミネンで購入している姿もみられました。コミネンはすっかり、海賊の間で流通している様子です。
母親クラブの皆さんが、後片付けも頑張って下さいました
他方、海賊たちも、"飯盒をきれいに洗って返却できたら、業突商店で1,000コミネンをキャッシュバックされる"という特典があったため、精力的に後片付けをし、これでコミネンを稼いでいるチームも多くありました。
もちろん、食器類も、自分たちで洗って片付けました。
その後は、片づけが終わったチームから、手に入れた情報と地図をもとに、宝箱の鍵を探しに。
児童館に戻ると、今度は、星空観察の時間です。
今年は、初めて、近くの「北九州市立千代市民センター」の方々が、児童館での星空観察のプログラムを実施して下さいました。スライドで説明を受けて、望遠鏡で観察。人工衛星が夜空を走っていく様子や、木星、月を観察できました!
就寝前には、大学生や中学生のボランティアの皆さんが、飯盒で炊いたご飯の残りで、翌朝の朝食のためのおにぎりを作ってくれました。
「グリーンピース」の旗。
「レッドファイアーメゾーン」の旗。
「ブルーマッチ」の旗。
「カミナリイエロー」の旗。
各チームとも、個性的ですね。チームのネーミングも、それぞれに、キラリ光っています。
とりでから、「おはよう」と起きだしました。みんな集合して、大王へ、朝の挨拶 「ラー」。
おにぎりとパンとジュース、そして、残った豚汁を早いもの順でいただいて、いよいよ宝箱を獲得したチームの発表です!
しかし、チームそれぞれに持っている鍵でも、なかなか開かず!
そこで、箱が開くように、「ラー」と皆でお祈りをしました。
開きました!宝箱の中には、お菓子とフラッグが。
コミネン最多は、レッドファイアーメゾーン!
荷物をまとめて、児童館の外に出て、最後に鍵を開けたグループの2名が、館長といっしょに、屋上に上ってフラッグを高々と掲げました。 大王の指令を、果たせましたね!!
海賊の雰囲気を出すように、事前に小物を準備したお友達もいたそうです。顔にオリジナリティあふれるペイントをほどこしたり、頭にはバンダナを巻いたりして、2日間、海賊気分をたっぷり楽しみながら、過ごしました。
「大王」こと、遊び塾ありギリスの安部さんいわく、"こうした遊びの中から、おのずと、物や貨幣をやりとりする商売のしくみを理解できることもいいことです"。それどころか、皆生き残りをかけて、いろいろと取引や駆け引きをしていたのが、何とも面白く、またたのもしい感じでした。
海賊になっている間の身軽さやスリルは、お友達それぞれに、忘れられない感覚になっていることでしょう。